2024年11月08日 (金) 目撃者の機転が容疑者逮捕の決め手に、犯行を動画撮影する
11月8日、北九州市小倉北区の大型商業施設「セントシティ」で、エスカレーターに乗っていた女子高生の下着を盗撮しようとしたとして、40歳の会社員の男が逮捕されました。
逮捕されたのは、山口県下関市に住む会社員・山内崇司容疑者(40歳)です。山内容疑者は8日午後7時ごろ、「セントシティ」エスカレーターで、小型カメラを入れたトートバッグを前に立っていた女性のスカートに近づけ、下着を撮影しようとした疑いが持たれています。
事件は、山内容疑者の後ろにいた25歳の女性が不審な動きをスマートフォンで撮影し、近くの交番に届け出たことで発覚しました。その後、警察がJR小倉駅構内で山内容疑者を発見し職務質問を行ったところ、容疑を認めたといいます。
警察は防犯カメラの映像や小型カメラのデータを調べましたが、下着の映像は確認されなかったため、性的姿態等撮影未遂の疑いで逮捕しました。取り調べに対し、山内容疑者は容疑を認め、「性的に興奮するため」と動機を話しているということです。
今回の事件では、25歳の目撃者である女性が容疑者の不審な行動に気付き、その場で冷静にスマートフォンで動画を撮影し、警察に通報したことが逮捕につながりました。このような機転の利いた対応は非常に素晴らしいと感じます。盗撮行為は、被害者が気付きにくいケースが多いため、第三者の協力が極めて重要です。この事件は、目撃者がいなければ発覚しなかった可能性が高かったと思います。
目撃者がその場で容疑者に直接指摘するのではなく、証拠を押さえたうえで警察に通報した判断は、安全面からも非常に適切でした。容疑者が何をするかわからない状況で、直接行為を指摘すると、目撃者自身が危険にさらされるリスクがあります。特にこのような事件では、盗撮を行う側は冷静ではなく、感情的に暴力的な行動に出る可能性もあります。自分の身を守りながら状況に対処する方法として、動画撮影や迅速な通報は他の人々にとっても参考になる行動です。
また、今回のケースでは、容疑者が小型カメラをトートバッグに仕込んでいたことが判明しています。このような巧妙な手口は、日常的に盗撮を行っている常習犯である可能性を示唆しています。盗撮という犯罪は、一度成功するとその手口に依存し、エスカレートするケースが少なくありません。そのため、容疑者の余罪を徹底的に追及し、同様の犯罪が他にも行われていないか確認する必要があります。
さらに、容疑者が「性的に興奮するため」と話していることから、犯行動機は明らかですが、このような動機で行われる犯罪は再犯のリスクが高いとされています。ここで食い止めた目撃者の貢献度はとても高いと感じられます。
この事件を通じて、盗撮を目撃した際にはどう行動するべきかを考えさせられます。直接指摘するのではなく、証拠を押さえて通報するという行動が安全かつ効果的であることがわかります。また、被害者が気付きにくいという特性上、周囲の人々の協力が必要不可欠です。一人ひとりが意識を高め、被害を未然に防ぐことが重要です。
この事件は、目撃者の機転と冷静な対応によって犯罪を未然に防ぐ好例であり、盗撮という問題の根深さを改めて浮き彫りにしました。