2024年11月03日 (日) 教育者の信頼を揺るがす大事件:校長が靴に隠したカメラで盗撮 <追記1> <2> <3> <4>
石川県警は、金沢市内で靴に隠した小型カメラを使用して20代女性のワンピースの中を盗撮した疑いで、富山市に住む富山県内の小学校・校長小林憲司(こばやしけんじ)容疑者(58)を県迷惑行為等防止条例違反の疑いで逮捕しました。
事件は、3日午後2時ごろ、金沢市の飲食店の行列に並んでいた女性の後ろに小林容疑者が立ち、靴のつま先部分に穴を開けて仕込んだ小型カメラでワンピース内を撮影したとされています。不審な動きに気付いた女性の知人男性が通行人を介して通報し、警察が駆け付けたところ、小林容疑者は「盗撮をしたことに間違いありません」と容疑を認めました。
警察は、動機や余罪についても調べを進めています。
今まで数多くの公務員の事件を扱ってきました。先生、官僚、警察官、そして今回まさかまさかの校長。いくとことまでいったな、とそんな境地です。ほんの一部の人たちが犯罪を犯していることはわかっています。だからこその他大勢の人たちのために、今回も記事を書いていきたいと思います。
今回、富山県内の小学校校長を名乗る人物が、盗撮行為を行った疑いで逮捕されたことは、教育現場における信頼を大きく損なう、言語道断の事件といえます。学校教育において子どもたちの模範であるべき教職員、その長である校長がこのような行動を取ったことは驚きを超えて強い憤りを感じざるを得ません。教師や校長といった立場の人間が犯罪に手を染めることで、保護者や地域社会、そして子どもたちが抱く教育現場への信頼が大きく揺らぐことは避けられません。
校長ということでも衝撃でしたが、今回の事件で同じぐらい注目したいのは、「靴の中の小型カメラ」という手段です。これはまさに恐れていたことが現実となったという感じです。私の中でもこの盗撮手段はなかなか見つけることは難しいのではという思いで今日までいましたし、実際にこの手の事件が公になることもありませんでした。しかし今回、まさに靴の中に小型カメラが忍ばせるという手口が明るみに出ました。この手の犯罪が隠れて世の中にどのぐらい眠っているのか、考えるだけでもおぞましいです。
通常、目立たない形で靴にカメラを仕込んでいる場合、被害者が直接その存在に気づくことはほとんど不可能であり、今回のように同行者や通行人の協力なしには発見が難しいことは言うまでもありません。例えばスマホをスカート内にかざす行為は目で見れば不審行動と分かるものですが、靴の中ではそうそうわかるものではありません。加害者の動きに不審を抱いた同行者や通行人が即座に通報し、容疑者が逮捕されたのは幸いですが、こうした協力がなければ多くの事件が見逃されていると考えるべきかもしれません。
このような巧妙な盗撮が明るみに出るたびに、どれだけの犯罪が発覚せずに潜んでいるのかと考えさせられます。靴に仕込むカメラ以外にも、スマートフォンやペン型のカメラなど、盗撮犯罪に使用される機器や手段は進化し続けており、見つけにくいものが増えています。そのため、被害者自身が気づくことが難しいケースも多く、第三者が積極的に監視し、不審な行動を察知することの重要性がますます増しているといえます。
今回の事件を通して、社会全体で盗撮行為に対する監視や警戒を高める必要性を再認識してほしいです。警察や公共の場での監視カメラの設置などの対策ももちろん重要ですが、私たち一人ひとりが周囲の異変に敏感であることもまた重要です。どれほど巧妙な手段であっても、周囲の目が敏感であれば、犯罪の芽を早期に摘むことができるかもしれません。
<追記1>
小学校名が明らかになりました:富山県東部小学校
富山市教育委員会のコメントが出たようです。全コメントを掲載します。
令和6年11月3日(日)、本市の小学校に勤務する校長が、石川県迷惑行為等防止条例違反の疑いで逮捕されました。 容疑が事実とすれば、所属職員の服務を監督する立場にある校長が起こした事案であり、職責を鑑みれば断じて容認できるものではありません。 加えて、令和6年9月7日に本市の小学校に勤務する教員が、今回と同様の容疑で逮捕されており、服務規律の確保及び綱紀の粛正について指導並びに通知を行ったばかりの事案であり、大変遺憾なことであります。 現在の勤務校の児童はもとより、保護者、市民の皆様の教育に対する信頼を著しく損なう結果となり、心よりお詫び申し上げます。 今後、市教育委員会では、児童たちへの心のケアに努めるとともに、本市すべての教職員に対して、あらためて法令順守や服務規律の確保、綱紀粛正の徹底を図るよう指導してまいります。
令和6年11月5日 富山市教育委員会教育長 宮口克志
5日の夜には小学校で保護者説明会が行われる予定とのことです。
また、富山市教育委員会では6日、臨時の校長会を開き綱紀粛正を徹底するよう呼びかけることにしています。
<追記2>
説明会では約1時間にわたり学校側が説明し。保護者約250人が参加しました。質疑応答の中で最も多かったのは、子どもたちの心のケアに関する要望だったということです。 また、東部小学校の校内でも盗撮があったかについては、捜査に支障が出る可能性があるとして、明らかにしませんでした。
保護者会が開かれた東部小学校(5日夜)
富山市教育委員会は、あす6日にも市内の小中学校の校長を集めて綱紀粛正の徹底を指示するということです。
<追記3>
富山市内の小学校の校長が逮捕された問題を受け、富山市教育委員会は6日朝、臨時の校長会を開き、市内の小中学校の校長と幼稚園の園長合わせて90人を集め、綱紀粛正を呼びかけました。
会見では冒頭、宮口克志教育長が今回の事案を受けて学校側が児童の心のケアにあたっていることなどを出席者に説明しました。
また、ことし9月に富山市の小学校の教諭が女子児童の下着を盗撮しようとした疑いで逮捕されていることを挙げて、各学校で教職員を対象とした綱紀粛正のための研修会の実施を呼びかけました。
富山市教育委員会 学校教育課長 河原弘幸さん
「関連法規等を使い、きょうお配りした資料やその他これまで発出している通知等も使いながら、具体的な例をあげて、法令順守について研修を実施していただきたいと思っております」
<追記4>
11月27日付けで懲戒免職処分となったそうです。処分保留で釈放されたとのことですが、校長という立場を重く受け止めての処分だったらしいです。
つまり、
首にします、罪の方は、処分はまだこれからで、余罪をしっかりと追及していきますよ。ということです。まだ調査中ですが、校長という立場から、懲戒免職は避けられないと判断したのでしょう。
教育現場での信頼を大きく損なう行為として、厳しい処分が下されたものと見られます。
この事件についてはやくも決着がつきそうです。たった一か月足らずでのスピード解雇です。もしまだ余罪などのニュースがあれば追ってお知らせすることにします。