2023年10月01日 (日) 「盗撮王」を名乗る男逮捕、盗撮画像1000件超を共有するグループ解体
京都府警をはじめとする複数の警察は、10代から20代の男性が参加する盗撮グループを摘発し、主要メンバー7人を性的姿態撮影処罰法違反などの容疑で送検、グループを解体したと18日に発表しました。グループには、全国20の都府県から28人が参加しており、少なくとも1000件以上の盗撮画像がSNSで共有されていたことが判明しました。
静岡の会社員が主導 〜「盗撮マスター」を名乗りグループを管理〜
送検されたのは、静岡県湖西市に住む会社員・金沢勇太被告(24)ら7人です。金沢被告は昨年10月、静岡県内の商業施設で女性のスカート内をスマートフォンで盗撮し、その画像をLINEグループに投稿した容疑で今年9月10日に逮捕されました。金沢被告は「盗撮マスター」「盗撮王」などと名乗り、SNS上で仲間を勧誘してグループを運営。調べに対し、「盗撮が評価されることで承認欲求が満たされた」と供述しています。
中高生を中心にメンバー拡大 〜未成年者への影響も深刻〜
この盗撮グループのメンバーは中学生や高校生を中心とした若者が多く、28人のうち半数以上が未成年でした。警察の調査によると、金沢被告はグループメンバーに「一か月に1回は盗撮画像を提出しろ」と指示し、盗撮動画やその方法をSNSで共有していました。また、グループ内では「盗撮したくてうずうずしてきた」や「学校始まったら毎日できるから」といった投稿が行われ、学校や駅、商業施設内での盗撮が繰り返されていたとされています。
悪質なやり取りと高校生以下の被害
警察が押収したグループ内のやり取りからは、「生パンの子発見しました」や「生しか勝たん」といった、被害者を侮辱するようなコメントも見つかりました。さらに、「撮られる奴はマヌケ。バレなきゃ被害も何もない」といった投稿が残されており、盗撮行為を正当化するような風潮が蔓延していたことも明らかになりました。盗撮された画像の約8割は高校生以下の未成年者を対象としており、その中には学校内で撮影されたものも含まれていました。
複数の県警が合同で捜査 〜残るメンバーには指導・警告〜
京都府警をはじめ、埼玉県警など6府県の警察が連携し、1年以上にわたる捜査の末、主要メンバー7人の逮捕に至りました。残る21人のメンバーには、警察が指導・警告を行い、グループは解散させられました。
供述内容 〜「盗撮が生きがい」と語った容疑者〜
金沢被告は「盗撮が自分の生きがいとなっていた」と語り、SNSで他人に評価されることで承認欲求を満たしていたことを認めました。警察は引き続き、関連する余罪の追及や被害者の保護に努めています。
今後の対応
今回の事件は、SNS上での犯罪が若年層に広がりやすい危険性を浮き彫りにしました。警察は、未成年者を巻き込んだ違法行為の防止に向けて、引き続き監視と啓発活動を強化する方針です。
この事件は、SNSが悪用されて盗撮グループが広がり、未成年者まで巻き込まれていたのが非常にショッキングな内容です。単なる好奇心や承認欲求が、深刻な犯罪行為に繋がっている現状が浮き彫りになり、SNSの悪い部分、教育の重要性を痛感します。犯罪を正当化し、他人を傷つける行為が「生きがい」になっていたという容疑者の言葉は、生きていくということに対して見直すべき課題を示していると感じます。