2024年10月19日 (土) 秋田大学医学部付属病院の医師、盗撮容疑で書類送検・懲戒処分
秋田大学医学部付属病院に勤務する30代の男性医師が、東京都千代田区のJR東京駅で女性のスカート内を盗撮したとして、警視庁丸の内署により性的姿態撮影処罰法違反(撮影)容疑で書類送検されました。事件を受け、秋田大学は27日、この医師を停職3カ月の懲戒処分にしました。
事件の詳細
医師は10月19日夜、東京駅八重洲口前の上りエスカレーターで、前にいた女性のスカート内にスマートフォンを差し入れて盗撮した疑いが持たれています。この行為を近くにいた男性が目撃し、110番通報。医師は警察に任意同行され、その後の調べで容疑を認めました。スマートフォンには複数の女性の後ろ姿などの画像が残されていたといいます。医師は出張で東京に滞在中でした。
大学の対応とコメント
秋田大学は、医師の行為が就業規則違反であるとして、停職3カ月の懲戒処分を決定。同大学は、「本学職員としてあるまじき行為であり、誠に遺憾。今後は職員の綱紀粛正と指導を徹底し、信頼回復に努める」とコメントを発表しました。一方で、被害者や関係者への配慮から、医師の所属や東京訪問の目的、さらに詳しい盗撮の内容についての公表は控えるとしています。
今回の秋田大学医学部付属病院の医師による盗撮事件は、多くの問題を提起しています。医師という社会的に信頼の高い職業に従事する人物が、公共の場でこのような犯罪行為を行ったことは極めて遺憾です。また、エスカレーターでの盗撮という手口は非常に多くみられ、日常生活の中で誰もが被害者になり得る現状を考えると、私たち一人ひとりが盗撮行為に対して意識を持つことの重要性が改めて問われます。
医師という職業は、人々の健康と命を守る責任を負う仕事です。それにもかかわらず、今回の事件はその信用を大きく損ねました。医師をはじめとする高い専門性が要求される職業に就く者には、倫理観が特に求められます。しかし、医師、教師、警察官など社会の模範とされる職業に就いている人たちが犯罪を犯す事件が後を絶たない現状を見ると、主要な職業でほとんど逮捕者が出ている状況とも言えます。これは私たちが、どの職業であっても関係ない、人は欲望に完全に打ち勝つことができるとは限らないという現実を認識する必要があることを示唆しています。
一方で、「欲望と戦う」のではなく、「欲望と上手に付き合う」という視点が重要だと考えます。欲望は本来、人間にとって自然な感情です。しかし、その制御を誤れば社会的な信頼や人生そのものを失うことにつながります。
そのためには、自分自身をよく知り、どのような状況で欲望が強まるのかを理解することが必要です。そして、健全に発散させる方法を見つけることも重要です。趣味や運動、コニュニティーなど、ストレスや欲求を適切に解消する手段を活用することで、問題行動を未然に防ぐことができるかもしれません。欲望とうまく折り合いをつけることが、よりよい生活や社会的信頼の維持につながるのです。
また、今回の事件が起きた駅のエスカレーターという場は、盗撮行為が特に多発する場所の一つです。人の流れが多く、混雑するエスカレーターでは、他人の動きを注視しにくいことから犯罪が発生しやすい環境が整っています。そのため、周囲の人々が第三者の目としての役割を果たすことが犯罪抑止に直結します。今回も目撃者が通報したことで逮捕につながりましたが、このような「第三者の協力」がさらに広がる社会が理想と言えるでしょう。
秋田大学医学部付属病院は、地域医療の中核を担う重要な医療機関です。この病院の職員が今回のような不祥事を起こしたことは、病院全体の信用を揺るがす結果となりました。この医師が今後、この病院に戻ることはあるのでしょうか。医師免許の剥奪はどういった場合にありえるのか調べみました。
・医師としての職務中に重大な過失や不正行為を行った場合。
・殺人や強姦などの重大な犯罪で有罪判決を受けた場合。
この場合、盗撮が勤務中ではなく個人的な行為であり、現時点では書類送検にとどまっているため、医師免許の剥奪には至らない可能性が高いです。しかし、医師としての信頼が大きく損なわれるため、病院や大学が停職の懲戒処分を科すことは妥当と考えられます。
最後に、私たち全員が盗撮を含む犯罪行為への意識を高め、見て見ぬふりをしないことが求められます。第三者の目があれば犯罪を未然に防ぐことができる場面は多いはずです。協力し合い、安心して暮らせる社会を目指すことが、このような事件を減らす一歩となるでしょう。