2024年08月20日 (火) 発生した民家盗撮事件(余罪数百件あり)
北海道・小樽警察署は2024年9月25日、札幌市手稲区に住む介護士の男(55)を、性的姿態等撮影の容疑で逮捕しました。
男は2024年9月3日、小樽市内の温泉ホテルに正当な理由なく侵入し、建造物侵入の容疑で現行犯逮捕されていました。 警察が、逮捕時に男が所持していたビデオカメラを調べたところ、数百件にのぼる、盗撮されたとみられる動画が保存されていたことから、今回の逮捕に至りました。
警察によりますと、男は8月20日と26日に、札幌市内の20代女性宅の敷地内に侵入し、ビデオカメラで住宅内の動画を撮影していたということです。
調べに対し、男は「間違いありません」と容疑を認めています。
警察によりますと、男が所持していたビデオカメラには、被害者女性以外の女性を撮影した動画も多数保存されており、余罪について捜査中ということです。
まずこの事件を時系列にまとめたいと思います。なにがわかるでしょうか。
8月20日:20代女性宅に不法侵入し、住宅内をビデオカメラで盗撮する。
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8月26日:同じ女性宅に再び侵入し、前回と同様に盗撮行為を行う。
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9月3日:温泉ホテルに侵入、建造物侵入の容疑で現行犯逮捕。所持していたビデオカメラを調べたところ、女性宅を含む数百もの盗撮動画が見つかる。
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9月25日:性的姿態等撮影の容疑で逮捕
8月20日と26日に男が女性宅に侵入し盗撮していたにもかかわらず、その時点で逮捕されなかった理由は明確ではありません。犯行当時、警察が男の特定に至らなかったか、被害がまだ発覚していなかった可能性があります。9月3日の現行犯逮捕後に発見された直近の盗撮動画から女性が特定され、その後、被害届が提出されたと考えられます。
この時系列から見ると、男はおおよそ週に1回の頻度で盗撮行為を繰り返していたことがわかり、彼の行為には強い常習性が認められます。
盗撮行為には、しばしば常習性が伴うとされており、今回はその典型といえるのかもしれません。加害者にとっては「スリル」や「興奮」を伴う行為として、特に盗撮は、見つかるかもしれないという緊張感や、隠し撮りが成功したときの達成感によって、精神的な依存を引き起こすことがあるのです。
さらに、盗撮のような性的犯罪行為は、徐々にエスカレートしていく傾向があります。最初は軽度の行為だったものが、次第にリスクの高い状況で行われるようになり、やめられなくなることも多いです。今回の事件でも、週に一度のペースで犯行を繰り返していたことから、加害者はこの行為に対する心理的依存があった可能性が高いと推測されます。
このような犯罪行為は、加害者の深層にある性的欲求や心理的な問題に起因しており、一度加害行為に至ると、そのスリルや満足感が常習性を助長し、やめられない状況に陥ることが少なくありません。警察が余罪の解明を進めているのは、こうした加害者の心理を考慮してのことでしょう。
盗撮行為は、被害者のプライバシーを著しく侵害する重大な犯罪です。そして、加害者の多くは一度行為に及ぶと、そのスリルや刺激に依存し、常習的に行為を繰り返す傾向があります。今回の事件も、その一例といえるでしょう。