2024年04月01日 (月) 生活費目的で盗撮動画をインターネット上で販売、被害女性が発見する
今年4月、名古屋市昭和区の鶴舞公園で、無職の容疑者の男(40)が女性(19)のスカートの中をスマートフォンで盗撮した疑いで逮捕・送検されました。事件は、被害女性がことし6月に「自分を盗撮した動画がインターネットで販売されている」と警察に相談したことで発覚しました。
警察の調べにより、容疑者が盗撮した動画をインターネット上で販売していたことが明らかになり、容疑を認め「生活費を稼ぐためだった」と動機を説明しています。さらに容疑者のパソコンには女性を盗撮した動画が保存されており、自宅からは望遠用カメラや通帳が押収されました。警察は、容疑者の余罪についても調べを進めています。
今回の盗撮事件は、無職で、生活費のため、ということから個人の生活の困窮が人権を侵害する犯罪に繋がったのでしょうか。ただそれでも盗撮行為は断じて許されるものではありません。しっかりと余罪を追及してほしいものです。今回も始めていきます。
無職で生活費に困っていたと思われる木下容疑者は、収入を得るために、公園でスカートの女性をターゲットにした盗撮行為を行い、さらにはその映像をインターネット上で販売していたとされています。インターネットに一度アップロードされた動画は、販売されていたとはいえ、瞬時に拡散され、誰でも簡単にアクセスできるようになります。被害者女性が動画を購入したとは考えにくく、自身の盗撮動画を気が付くことができたということは、動画の概要や一部が画像になって見えるようになっていたと考えられます。この事件でも、木下容疑者が盗撮した動画は、不特定多数の人が閲覧可能な状態になっていたと同様であり、被害者女性のプライバシーが著しく侵害されただけでなく、被害が拡大する結果を招いたといえます。
被害女性が自身の動画が販売されていることに気づき、警察に相談したことで事件は発覚しましたが、映像がオンラインで広がるスピードを考えると、被害者がその後もどれほどの精神的な負担を感じているかは計り知れません。プライバシーが公共の場で踏みにじられ、それが金銭目的で商品として取り扱われることに、強い憤りを感じます。また、この事件の発覚から逮捕に至るまで約4か月を要したことからも、盗撮被害の調査や検挙がどれほど難しいものかがうかがえます。多くの類似事件が発生しながらも、明確な証拠がないと犯人特定は難しく、ネットでの販売という匿名性も警察にとって大きな障害となります。しかし、今回のように警察が執念を持って捜査を続けた結果、容疑者の逮捕・送検に至ることができました。被害者にとって少しでも救いになったのでしょうか…
今回の事件が私たちに教えてくれるのは、ネット社会の危険性や犯罪の匿名性、そしてそれに立ち向かう捜査の難しさです。被害者が再び安心して生活できる環境を整えるためにも、今後、同様の事件が繰り返されないように、ネット上での違法行為に対する一層の取り締まりが求められます。
下記は押収された物品です。立派なカメラもあるようで、余罪が気になるところです。
押収された通帳には「木下佳祐」との文字が確認できます…どれぐらいの金額が入金されていたのでしょうか。