2024年12月10日 (火) 玄関の採光窓越しの盗撮事件、42歳会社員の男を逮捕
札幌市西区のアパートで、20代女性を玄関ドア越しに盗撮したとして、42歳の男性が逮捕されました。
逮捕されたのは、札幌市北区に住む会社員の石塚貴紀容疑者(42歳)です。警察によると、石塚容疑者は12月10日、西区のアパートに無断で侵入し、廊下から玄関ドアの採光窓を通してスマートフォンで住人の20代女性の風呂上がりの姿を撮影した疑いが持たれています。
同じ日、北区で女子高校生にスマートフォンを向ける不審者がいるとの通報を受け、警察がパトロールを実施。職務質問を行った際、石塚容疑者のスマートフォンからアパートで撮影した写真が見つかり、事件が発覚しました。
石塚容疑者は「私がやったことに間違いありません」と容疑を認めています。
採光用の窓が取り付けられた玄関のドアというのは結構あります。玄関周りが暗い間取りの場合に、玄関に日が入り明るくなるメリットがあるわけです。ただし盗撮されてしまうような窓の存在は知りませんでした。普通は曇りガラスになっていると思うのですが、ガラス面の大きな玄関ドアや袖パネルは、その部分から室内を覗かれてしまう可能性もあるそうです。
この事件は、盗撮目的で行動する人間の異常性と、その行為がどれだけ社会に害を及ぼすかを如実に示しています。不審者情報が引き金となり、警察のパトロールと職務質問で犯行が発覚した経緯を見ると、この容疑者はただ偶然通報されたわけではなく、盗撮目的で「歩き回っていた」のではないかと推測されます。これは、単なる偶発的な犯行ではなくなんて表現すればいいのでしょうか、徘徊?、明確な悪意も感じられます。こうした行動は「盗撮」という犯罪に取り憑かれた結果と言わざるを得ません。
「盗撮目的に歩き回っていた」と考えると、容疑者の心理状態はもはや理性を失い、「完全に我を忘れてしまった」かのようです。盗撮行為は、被害者のプライバシーを奪うだけでなく、その心理的安全を著しく侵害します。一度でも被害に遭えば、被害者は自宅でさえ安心できない恐怖を抱えることになるでしょう。
盗撮の魔力という言葉が適切かは議論の余地があるかもしれませんが、この事件ではそれがエスカレートした一例が見て取れます。盗撮は一度成功体験を得ると、次第にその行為がエスカレートしていくケースが多いとされています。石塚容疑者の場合、スマートフォンを用いた盗撮という手軽さに加え、満たされない欲望がさらに彼を突き動かした可能性があります。「もはや飢えた狼」のような状態になり、抑制を失って犯罪を繰り返したのではないでしょうか。
特筆すべきは、同じ日に北区で女子高校生への不審者情報があり、それをきっかけに警察が動いたことです。このことから、容疑者は対象や場所を選ばず、衝動的に行動していたと推測できます。盗撮行為がエスカレートすると、他者を傷つける犯罪に発展するリスクもあり、このような「行き過ぎた行動」の行く末は社会的に非常に危険です。
この事件は、盗撮という犯罪が単なる個人の問題ではなく、社会全体で対策が必要な深刻な問題であることを浮き彫りにしています。被害者を守るために、通報制度の充実や監視カメラの設置、教育を通じたモラル向上などが求められます。同時に、犯行者が何をきっかけにこのような行為に手を染めたのかを解明し、再犯防止の仕組みを整えることが重要です。このような事件が再び起きないためには、社会全体で盗撮行為の根絶に取り組む必要があります。