2024年05月10日 (金) 横浜市立小学校の男性教諭、盗撮未遂で懲戒処分と依願退職
横浜市教育委員会は11月15日、市立小学校に勤務する31歳の男性教諭を停職6カ月の懲戒処分とし、同日付で依願退職したと発表しました。この教諭は、今年5月、新横浜駅のエスカレーターで女性の下半身をスマートフォンで撮影しようとした疑いで、県警から事情聴取を受けていました。
事件の詳細
問題の行為が行われたのは5月10日の午後7時30分頃、新横浜駅の上りエスカレーターでした。男性教諭は女性の背後から接近し、スマートフォンで下半身を撮影しようとしましたが、その場で警察官に呼び止められました。その後、神奈川県警港北署に連行され、事情聴取を受ける中で、男性教諭は動画の撮影を認めています。
示談と不起訴処分
教諭と被害女性の間では、示談が成立しており、9月5日、横浜地方検察庁は不起訴処分を決定しました。不起訴の理由については明らかにされていませんが、被害者との示談が考慮された可能性があります。
教諭の弁明と教育委員会の対応
市教委の聞き取りに対し、教諭は「ストレスを感じる中、正常な判断ができず、行為に及んだ」と説明し、深く反省していると述べました。しかし、市教委はこの行為について、「本市の教育に対する信頼を大きく損ねるもので、到底許されるものではない」と厳しく非難。教育に対する市民の信頼を取り戻すため、再発防止に全力で取り組むとコメントしています。
依願退職と今後の課題
男性教諭は、停職6カ月の処分を受けた直後に依願退職を申し出ており、15日付で退職が承認されました。市教委は今回の事件を受けて、教職員への意識改革とメンタルヘルス支援の強化に取り組む方針を示しています。教育現場での信頼回復に向け、再発防止策の徹底が求められています。
そんな新横浜駅では以下のような対策を現在では行っているようです。大阪の取り組みを参考にしたとのこと、効果をぜひ公表し他の駅にも同様の対策を広めていってほしいと思います。
【新横浜駅で盗撮防止ミラー除幕式と撲滅キャンペーン実施】
港北警察署(笠佳孝署長)は9月10日、新横浜駅で「盗撮被害防止ミラー」の除幕式と盗撮撲滅キャンペーンを行いました。新横浜駅は通勤・通学で多くの人が利用するターミナル駅で、今回の取り組みは、JR東海、JR東日本、市営地下鉄、相模鉄道、東急電鉄の5社と協力して実施されました。
盗撮多発エリアへの防犯対策
新横浜駅では、特に上りエスカレーターが盗撮の被害に遭いやすい場所とされています。これを防ぐため、駅内の13カ所のエスカレーターに鏡や防犯ステッカーを設置しました。この取り組みは、大阪府警が昨年行った対策を参考にしたもので、実施した場所では、女性が背後を気にする様子が3倍に増加し、一定の効果が確認されています。鏡にはイラストがついており、「盗撮、見られています。盗撮は犯罪です」との言葉も。
※新横浜駅に設置された鏡
盗撮撲滅キャンペーンも同時開催
さらに、駅構内で盗撮防止を呼びかけるキャンペーンも実施されました。約300枚のチラシやうちわを配布し、通行人に注意を促しました。警察によると、盗撮犯は主にカメラをスカート内に差し込んで撮影するケースが多く、スカートの長さに関係なく被害が発生しています。今年8月末までに、港北区内で29件の盗撮が報告され、そのうち19件が駅で発生。新横浜駅だけで12件が確認されています。被害者が気づいていない場合や、被害を言い出しにくいケースも多いため、実際の件数はさらに多いと見られています。
警察からの呼びかけ
港北署生活安全課の高橋敏行課長は、「1件でも盗撮を減らし、加害者になり得る人が思いとどまるきっかけになれば」と語り、撲滅への決意を示しました。また、笠署長は「特に、人が少ない時や長いエスカレーターで2人きりになった場合は要注意。背後を常に気にすることが大切です」と呼びかけました。
この取り組みが、地域の安全向上につながることが期待されています。